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カトリックQ&A

「エホバの証人」の人が戸別訪問して来ますが、新聞では輸血拒否などで騒がれています。どのような教派なのでしょうか。


「エホバの証人」とは、やはり米国で一八五二年に創立されたキリスト教的な新興宗教です。創立者はチャールズ・T・ラッセルという人物ですが、彼は他の新興宗教の教祖と違って、自分が新しい啓示を受けたとは主張しませんが、聖書を自分勝手に解釈し、自分こそが聖書の正しい意味を発見したと主張します。とりわけ『ヨハネの黙示録』を勝手に解釈して、ハルマゲドンと呼ばれるサタンの軍勢との戦いが起こると予言し、救われる一四万四千人に入れられるように呼びかけました。そして、世界中に『ものみの塔』という小冊子を刊行して、自分の聖書解釈を広めようとしました。

彼らの輸血拒否は、もともと旧約聖書の掟に由来します。生命の源である血は神に属するもので、動物の肉を食べるときにも血は神に捧げなければならないという掟ですが、エホバの証人たちは、その掟を字句通りに受けとめて、輸血は人の血をもらうことだから、動物の血を飲むに等しく、許されないとします。実は聖書そのものも、やはり時代の制約を帯びたものであって、字句よりも、むしろその真意を読みとることが大切です。字句通りを絶対視することは、かえって聖書の精神を損ねてしまいます。だからこそ聖書の解釈は、やはり教会の伝統に基づいてなされなければなりません。

エホバの証人たちは、キリスト教の正統信仰である三位一体の教義を否定します。彼らの熱心な宣教活動は確かに尊敬に値しますが、しばしば人を狂信的、独善的にしてしまいますから、注意しなければなりません。

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