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カトリックQ&A

「神の選び」という言葉を聞きますが、神が選んだ人だけが救われるのですか。選ばれなかった人には、救いはないのですか。


違います。この場合に「選び」という言葉が、信仰者の実存的な体験から語られていることを忘れてはなりません。それを普遍的に、運命論的にとらえれば、とんでもない誤解です。神が貧しい自分を特別に導いてくださったことを信仰の中で感じ取る人は、この無償の愛を「選び」という言葉で表現します。そういう意味では、一人ひとりが神によって選ばれた者だ、と言うことができます。 

福音書にある羊飼いのたとえを御存じでしょう。失われた一匹の羊のために、この羊飼いは九十九匹の羊を野に残していきます(ルカ15・4~7)。これを不都合と思う人は、ひそかに自分を九十九匹の中に数えているのです。しかし、自分こそ失われた羊だと感じている人は、神がこの自分を特別に愛してくださり、選んでくださったことを喜びとします。
どうか、あなた自身が神によって選ばれた者であることを知り、そこに喜びと感謝を持つことができるように願っています。

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