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カトリックQ&A

教会の講座などに出て解説をうかがうと理解できるのですが、聖書を自分ひとりで読むとよくわからないし、なかなか興味を保つことができません。聖書を読む方法を教えてください。


自分の時間と状況のゆるすかぎり、聖書の講座や研究会に出たり、解説書を読んで学ぶということは有意義だと思います。生涯学習のつもりで、ゆっくり、少しずつ、気長に勉強してください。 

しかし、聖書の勉強をするときに、個々の個所をどう解釈するかということよりも、もっと大切なことがあります。それは、聖書の読みかた、理解のしかたを学ぶことです。読み方をしっかり身につけておけば、その後は自分ひとりで聖書を読み、そこに人生の指針や精神的な糧を汲みとることができるでしょう。 

私自身が心がけていることを、お話ししておきましょう。私はまず、著者が何を言いたかったのか、その当時の状況の中で何を告げようとしていたのかを理解しようと努めます。そして次に、その記述が今日の私たちにとってどのような意味をもつのか、自分が置かれている具体的な状況の中でどのようなメッセージを告げているのかを考えます。 

知的な興味の対象として勉強するだけでなく、聖書を祈ること、祈りの中で聖書を読むことをお勧めします。私たちの毎日の生活は、ともすれば忙しく追いまわされ、ゆとりに欠けがちです。でも、これを真に意味のある生活としたいものです。そのためには、朝起きるときとか、夜寝る前とか、ほんのわずかな時間でよいですから、ある決まった時間に、神の前で静かに考える時をつくればどうでしょうか。そして、聖書をひもとき、ほんの一節か二節でよいから、静かに読んで、これを自分に対する神からの呼びかけとして受けとめてみればどうでしょうか。私は、それがいちばん深く聖書を理解する道だと思います。

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